凡そあらゆる人間が静岡の伊東に行って友人と勉強合宿をするべき1の理由

よろしくお願いします。

表題の通り、凡そあらゆる人間は静岡の伊東に行って友人と勉強合宿をするべきです。

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Fig.1 黄金郷の位置


 

以下、なぜそのような結論に至ったかについて細かく説明していきたいと思います。

 

 

理由1.  行ったら楽しかったから

果たして本当に凡そあらゆる人間が静岡の伊東に行って友人と勉強合宿をするべきなのかどうかを検証するため、大学時代の学科の友人と4人で伊東に勉強合宿をしに行ってきました。その結果、非常に楽しかったため、前述の仮説は正しいということがわかりました。

経緯

〜前日

まず我々は、「統計、線形代数、あるいは測度論のお勉強がしたい」という誰にでもある根源的な欲求を果たすため、学科のSlackで統計、線形代数、あるいは測度論のお勉強をするためのチャンネルを作り、学科内共通メッセージツールであるところのTwitterを用いてメンバーを募集しました。

様々な議論が尽くされた結果、場所は静岡伊東の山喜旅館、内容は自然科学の統計学の読み会ということになりました。

www.ito-yamaki.jp

 

今回の勉強会では、できるだけ事前コストを支払わずに済むような勉強会にしようということで、

「対象の本について各自読んできて発表しあう」

という形式ではなく、

「その場で全員ゼロから読み始めて、わからないところがあったらその都度全員で考え、わかったところがあったら全員に共有する」

という形式で行うことにしました。これによって、参加者の負担を最小限にすることができ、週休一日の友人も難なく参加することができました。

 

また、今回は旅行という事象について深く理解している人間がいなかったため、「旅行」という言葉の持つ常識に囚われることなく、勉強合宿に特化した日程を組むことができました。

 

当日

何事もなく11時ちょうどに無事伊東の旅館前に集合した我々は、申し訳程度の観光を終えた後、さっそく勉強に取り掛かりました。

 

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Fig.2 観光中に食べた良い海鮮丼

 

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Fig.3 完全にオタク勉強部屋と化した趣ある旅館の一室

自然科学の統計学統計学の自然科学への応用について、理論的な証明や式変形を交えながらわりと網羅的に記述されている参考書的な本です。我々は事前に内容を読んでいなかったので、目次を読みつつ各自読みたい章を宣言して、宣言した章を読み終えたら他の人に説明する、という流れを取ることにしました。

私は6章の「検定と標本の大きさ」という内容を読むことにしました。というのも、6章の小目次に 最強力検定 (most powerful test) という厨二心をくすぐるワードがあり、読まずにはいられないと感じたからです。

本の詳細な内容については対象読者が異なることが推測されますので、ここでは触れず、いずれ別記事にまとめたいと思います。

気になる方のために最強力検定についてだけ軽く述べておくと、最強力検定とは条件を満たすあらゆる検定の中である領域における検出力が最大となる検定のことです。ここで条件とは「第一種の誤り率が一定値以下になること」で(統計的仮説検定ではよく「有意水準何%で〜」という表現が出てきますが、あれです)、ある領域における検出力が最大になるというのは「第二種の誤り率が最も低い」ということです。この本では略証しか示されていませんでしたが、実は我々がよくやっている仮説検定はこの最強力検定になるように作られていることがわかります。

さて、私が6章を読み終えて最強力人間 (most powerful human) になる頃には、日も暮れて夜になっていました。夜といえば何でしょうか。そう、夜ご飯です。

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Fig.4 most tasteful yuuhan

 おいしかったです。

 

翌日

夜には星のカービィスターアライズをやったり、マリオカートをやったりしたような気もしますが、寝て起きたら朝になっていました。朝なので勉強をします。

6章を読み終えた私は、次に4章の「最尤法」を読むことにしました。前々から「ベイズ推定」と「最尤推定」という二大宗教があることは知っていましたが、それぞれの理論的背景がいまいちわかっておらず、腰を据えてしっかり勉強する必要があると感じたからです。

ここでも詳細な内容は割愛しますが、軽く触れておくと、この章はまず最尤法というパラメータ推定の手法を定義した上で、その最尤法がいかに素晴らしいかということを証明していく章でした。具体的には、最尤法はデータサイズが十分大きくなれば、真の値の周りに、正規分布で、理論上最小の分散で、平均0で分布する、という内容です。理論上最小の分散という言葉がポイントで、そもそも平均が真の値になるような推定値は必ず0より大きい分散 {V=\frac{1}{I(\theta)}} を持つ(Cramèr-Raoの下限)という話がまず出てきます。ここで分母に来ている{I(\theta)}はFisher情報量と言って、確率変数が持つ情報量を表しています。簡単に言えば、データの情報量が多いほど分散は小さくなりうる(情報量の小さいデータしかない場合分散は小さくならない)ということです。

旅館は健常なので朝の10時には退室しなければなりませんが、我々はまだまだ勉強し足りませんでした。そこで、近くのカフェに入って勉強をしたり、近くの居酒屋に入って酒を飲んだりしました。

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Fig.5 most Japanese Sake de Yuushou

その後も駅前のカフェで勉強をしたり、横浜で途中下車して散歩したり、その後カフェを探して勉強をしたりしました。

その際にも色々なことがあって、伊東市民のうち1人に1人は統計を勉強していることが判明したり、伊東が渋谷の完全上位互換であることが証明されたり、横浜に電気が通っていないことが明らかになったりするなどしましたが、今思い返すと完全に勉強で疲れて頭がバカになってただけなので、全部割愛します。

 

結局何が言いたいのか

この記事で私が言いたいことが以下のいずれかであると考えた人は、読解力がないので国語の勉強をしたほうがいいです。

  • 凡そあらゆる人間は静岡の伊東に行って友人と勉強合宿をするべきだ。
  • 自然科学の統計学は良書なので全員読んだほうがいい。
  • みんなも勉強しよう。

 

私が実際に言いたかったことは以下のとおりです。

  • 共通の趣味を持つ友人がいると人生が楽しい。

 

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Fig.6 best friend team

 

おわりです。

読んでいただきありがとうございました。

 

 

別視点はこちら

ttmmjm.hatenablog.com