オクトパストラベラー感想(第一章まで)

はじめに

先日、敬愛する友人M氏から「オクトパストラベラー」というゲームを勧められた。
8人のキャラクターがそれぞれの目的を持って旅をしつつ、なんやかんやあって道中一緒になる感じのRPGゲームだ。

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Fig. 1 オクトパストラベラーのタイトル画面。たぶん有名なゲームなんだと思うが、私は知らなかった。


そのゲームのチュートリアル的な部分を終えた(と思う)ので、現時点での感想とかをつらつらと述べていこうと思う。

ゲームシステム

古き良きRPG感を残しつつ、しっかり面白い。
基本はターン制バトルだが、ブレイクとブーストという要素があり、これらがゲームをグッと面白くしている。

ブレイクは、敵の弱点を一定回数突いた時に起こる現象である。
敵に弱点属性が設定されており、その弱点を一定回数突くと相手が1ターン行動不能+防御低下状態になるのだ。これをブレイクという。

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Fig. 2 ブレイクできるときの様子。弓属性を弱点に持つ敵に対して弓で攻撃しようとしており、横の盾マークの数字も残り1であるから、この攻撃で相手をブレイクさせることができる。


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Fig. 3 ブレイクしたあとの様子。ストップモーション+振動で爽快感のある演出が見られる。

ブレイクすることで相手の攻撃をキャンセルすることができ、与えるダメージも増える。


このブレイクシステムを使いやすくするのが、コマンドブーストというもう一つの新要素である。
各キャラクターはブーストポイント(BP)を持っており、このポイントを消費することで強力な攻撃を放つことができる。
BPは使用しなければ次のターンに1ポイント増えるので、ちまちま使うか、貯めて大技を放つかを選べるのだ。


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Fig. 4 BPを使用するときの様子。ここではBPを2ポイント消費しようとしている。


そして、これが一番大事なことなのだが、BPを nポイント消費することで、 n+1回の武器攻撃を行なうことができる。
つまり、BPが十分量あり、武器攻撃が弱点属性に合致していれば、好きなときに相手をブレイクさせられるのだ。


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Fig. 5 BPを消費することで、ブレイクまで2ポイント以上ある敵も一気にブレイクまで持っていける。


逆に言えば、BPがなければ相手を一気にブレイクまで持っていくのは難しいということでもある。
ブレイク中の相手にBPを消費して大技を撃つかどうかは選択になるというわけだ。


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Fig. 6 BPを消費して右下の敵をブレイクするか、すでにブレイクしている他の敵を最大火力で攻撃するか、あるいはまだ明らかになっていない弱点を暴きに行くか、択が発生している場面。


これがゲームを面白くしている。
ボス戦のように、敵が強ければ強いほど、ブレイクをどこで起こすか、BPをどこで使い切るかが鍵になり、戦闘が奥深くなっていると感じた。

各キャラクター

本作には8人のキャラクターがいるが、誰が主人公になるかはゲーム開始時の選択で決まる。
私は学者のサイラスくんを選んだ。


以下、それぞれのキャラクターについて、仲間になった順で感想を述べていこうと思う。


(ここからの内容は、オクトパストラベラー第一章までのネタバレを含みます。)

サイラス


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Fig. 7 学者のサイラスくん。主人公はパーティーから外せないので、必然的にパーティー最高レベルとなっている。


学者。本プレイでの主人公。上司や周囲の人間に恵まれず、なんやかんやあっていい機会なので旅に出た。

彼の役割は主に斥候、三属性担当、雑魚処理、そして火力担当。つまり最強である。
主人公は8人の中から選べるのだが、サイラスくんは(少なくとも本プレイの現時点では)他のキャラクターを主人公に選んだ人が可哀想に思えるくらい強いのだ。

彼がしらべると言えば、敵は自ら弱点をさらけ出してくれるし、彼が死ね大火炎魔法 MAXと言えば、敵は全員まとめて爆発四散してくれる。


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Fig. 8 バフの類が無くても気軽に2000点くらいのダメージが出る。ちなみに現段階でのボスのHPは6000点くらいである。


弱点を突くことが大切な本ゲームにあって、唯一敵の弱点を調べることができ、かつ三属性すべてを低コストで全体に高火力で撃つことができる、文句なしの主人公だ。
もう全部こいつ一人でいいんじゃないかな。

固有能力の「予習」も戦闘開始時に相手全員の弱点をひとつ知ることができるという意味不明な強さであり、あまりにも戦闘適性がありすぎる殺戮マシーンである。
サイラスくん、研究より戦闘のほうが合ってるんじゃないだろうか。

ちなみに、フィールドコマンドの「探る」は弱い。戦闘面で優遇されているので当たり前である。

トレサ


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Fig. 9 商人のトレサちゃん。立ち絵もドット絵もかわいい。


商人。天性の目利き能力を持つ女の子。海の向こうに何があるのか気になって旅に出た。

私は「子供扱いされて怒る女の子」が性癖として好きなので、トレサちゃんはお気に入りキャラクターである。絵も声もかわいいし。
個人的には回避成功時の「ちっちっち」というボイスが好きで、そのボイスを聞くために当時高かった「黒い装束」(回避+42の胴装備)を買ってあげた。

能力的には万能補助キャラといった感じ。BPパサーという超便利チートスキルがあるので、だいたいそればっかり使っている。
BPパサーは他人のBPを1点回復するスキルなのだが、名前と違って自身のBPを消費しない(BPを n点消費して n+1点回復することもできる)。つまりBPが増える。アドの極みである。
他のスキルも自己回復、回数付き絶対回避、風属性全体攻撃と無難に強いものが揃っている。優秀。けど絶対回避は盗賊くんに譲ってあげればよかったのに。

フィールドコマンドは「買い取る」。街の人から物を買い取ることができる。割安で買い取れるのだが、後述する盗賊くんを使えば無料で盗めてしまうので、買う気はあまりしない。トレサちゃんごめん。

オルベリク


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Fig. 10 剣士(騎士)のオルベリクさん。イケメン。メイン盾として出撃率が高いのでレベルも高め。


剣士。かつては主君を護る騎士だったが、相方に裏切られて主君を失い、真相を知るために旅に出た。

役割はメイン盾。一応火力も結構出るが、盾役が代わりの利かない役職なのでだいたい盾役として戦うことになる。
タゲ取りスキルや防御アップスキルが揃っていて、居ると居ないとでボス戦の難易度が大きく変わる。オルベリクさんマジメイン盾。

声も姿もストーリーも正統派といった感じで格好良く、サイラスくんよりも主人公適性が高そうに見える。サイラスくんの求めている謎の本は正直どうでもいいが、オルベリクさんの求めている裏切りの真相は何としても究明してあげたい。一章の敵の大物感も他のキャラクターと比べて強く、あらゆる角度から主人公感を放ってきている。けどうちの主人公は誰がなんと言おうとサイラスくんです。

フィールドコマンドは街行く人に突然決闘を申し込んでブッ倒すというサイコパスみたいなコマンドであり、正直ドン引きである。しかも街の人が結構強かったりしてたまに敗北する。何がしたいんだこいつ。

プリムロゼ


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Fig. 11 踊り子のプリムロゼちゃん。なんか全体的に不遇キャラ感が否めない。


踊子。幼い頃に父を失い、その復讐をするため旅に出た。

役割は味方補助……だと思うのだが、いまいち中途半端な感がある。
どの補助技も対象が単体であり、何かしらのBPブーストの手段がないとバフが全体に行き渡る前に効果が切れてしまうのだ。

属性攻撃力を上げる「孔雀の歌」をサイラスくんに掛けるのが主な仕事になるが、それが終わったら用済みとなり、だいたいHP回復アイテムとかを投げる係になる。HPも低いので雑に死ぬときもある。
武器の短剣は弱点になる敵が少なく(個人の感想です)、それ以外の武器も装備できない。
全体的に、もう復讐なんてやめたら? という感じである。

もしかすると、そのうち強さが分かるようになるのかもしれない。

アーフェン


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Fig. 12 薬師のアーフェンくん。HPがめちゃめちゃ高いあたりに回復役としての意地を感じる。


薬師。世界中をまわり、多くの人を病から救うため旅に出た。

役割は 単体回復 + 補助 である。私はこの順で仲間を増やしていったので、5人目にしてようやく回復役が来たと小躍りして喜んだ。
スキルでは単体回復しかできず、全体回復は有料の(とはいえ安い)薬の材料を消費して行うことになる。消耗品とはいえ、何かあった時に緊急回復ができるのは重要だ。

状態異常を明示的に防げる唯一のキャラクターであるが、いまのところ状態異常を使ってくる敵は少ないので、あんまり役に立ってはいない。
それでもアーフェンくんは「薬師が暇ってのは良いことだな」とか言ってくれそうである。なので今日も酒場で休んでもらっている。

ちなみにフィールドコマンドの「聞き出す」は、基本的にサイラスくんの「探る」の上位互換である(一応異なる点もある)。人付き合い能力の差が出た感じだ。

テリオン


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Fig. 13 盗賊のテリオンくん。ぜったいいろいろ盗むマン。


盗賊。盗みに失敗し、そのツケとして依頼を受けさせられて旅に出た。

役割は攻撃補助。このゲームは相手が(少なくとも今のところは)デバフを回避したりしないので、単体ボスにめっぽう強い。
特に相手の物理攻撃力を下げるスキルが強く、とりあえずこれを掛け続けるだけでも仕事ができる。

しかしテリオンくん、他のキャラクターと比べて明らかに旅の目的がダサい。
みんな何かしらの大義や好奇心があるのに、一人だけ過去の精算であり、しかも盗みをやめる気もない。
仲間になるタイミングでは「今からあの館に盗みに入るんだが……何お前らもついてくる? 正気か?」みたいな感じの会話があって、正直こいつ仲間にしなくても良いなって思った。

フィールドコマンドは「盗む」。トレサちゃんが健気に値引きして買おうと思っている村人の所持アイテムをテリオンくんは片端から盗むことができる。
その気楽さは一度体験するとやめられなくなるものであり、新しい街でとりあえず住民の持ち物を全部盗みながら「ああ、こうやって盗賊は罪を繰り返してきたんだなあ」としみじみ思うことができる良いコマンドである。良い子は真似しないでね。


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Fig. 14 あわれなじゅつもあるよ。


ハンイット


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Fig. 15 狩人のハンイットさん。立ち姿が格好いい。


狩人。魔物と心を通わせる能力を持つ。狩りの師匠を助けるために旅に出た。

魔物を捕獲し、その魔物を使って戦うことができる。相棒のリンデという魔獣が雑に強く、回数無制限でSPも消費しないので、雑魚戦で役に立ってくれる。
捕獲した魔物によって攻撃の属性が異なるので、本人の持つ弓・斧以外にも剣や槍の属性で攻撃することができ、弱点を突きやすい。
またボス戦ではねんちゃく糸という相手の行動速度を最低まで落とすスキルが雑に強いため、とりあえずねんちゃく糸を撃ってあとは相手の弱点を(魔物の残数にも気をつけつつ)突いていくことになる。

様々な存在と心を通わせ、森のことも人のことも考えられる常識人なのだが、フィールドコマンドの「けしかける」は街の住民に魔物をけしかけてブッ倒すコマンドであり、ハンイットさんの日頃のストレスが見え隠れする。どうしてこのゲーム、何かにつけて街の人と敵対したがるんだろう。

オフィーリア


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Fig. 16 神官のオフィーリアちゃん。最終加入者なのでまだレベルが低め。


神官。病に伏せる父を看病する友人に代わって、聖火の儀式を遂行するために旅に出た。

その役割は唯一無二の全体回復。最後の最後でまともなヒーラーが来てくれて嬉しい限りである(事前の見た目でなんとなく想像はついていたが、メインヒーラーが入ってゲームがぬるくなっても困るので敢えて最後に回した)。
全体回復を標準で備えている他、SPを馬鹿みたいに食う全体復活スキルもある。このスキルが活躍する日が来ないことを切に願っているが、こういうスキルが用意されている以上、話が進んだらこれをBP3消費で毎回撃ち続ける未来が待っているような気もする。

オフィーリアちゃんがやり遂げなければならない儀式は有り体に言って聖火リレーであり、各地を巡って聖火を届けて回ることになる。
そんな儀式に他の人がついて行ってもいいのか、いいのであればもっと人数を増やして行けばいいじゃないか、そもそも直前までオフィーリアちゃんは酒場でゆっくり待ってるのだけど儀式はそれでいいんですか、とか色々思うところはあるのだけど、まあ大体大丈夫なのだろう。聖火は古代炉の炎と違って雨で消えたりはしないので安心して持ち運べる。

フィールドコマンドを使えば街の人を「導く」ことができる。導かれた人は旅への同行を余儀なくされ、なんと戦闘にも参加させられる。結構ひどい神官である。
プリムロゼちゃんのフィールドコマンドも人を連れて歩く感じのコマンドなので、最大2人の一般人が戦闘に参加することになる。そして大体主人公達より強い。勘弁してほしい。

終わりに

というわけで、ゲーム「オクトパストラベラー」の序盤感想を書き殴ってみた。

まだ第一章までしかプレイしていないのでわからないことだらけなのだが、現状かなり面白いゲームの予感がする。
今後サブジョブが開放されたりするらしいので、楽しみにしつつ、ゆっくりプレイしていきたいと思う。


ここはこうしたらいいよ、みたいなゲーム内容に関する意見・感想・ネタバレはあんまり聞きたくないので言わないでくださると嬉しいです。